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【フィリピン経済見通し】2033年にASEANで最大の経済大国になる!?


2023年4月、NYに拠点を置くS&Pグローバル社のマーケットインテリジェンス部門から大変興味深いレポートが発表されました。

そのレポートの題名が『Philippines on Track to Become One Trillion Dollar Economy by 2033(
フィリピンは2033年までに1兆ドルの経済成長を目指す)
です。


今回はこのレポートの内容とフィリピンの未来について、私の意見をご紹介します。


※なお、こちらは2023年5月に英語ページに掲載した記事を和訳した、再投稿になります。

フィリピンのGDP は2033年までに1兆米ドルに達する


NYに拠点を置くS&Pグローバル社のマーケットインテリジェンス部門から2023年4月に発表されたレポート

『Philippines on Track to Become One Trillion Dollar Economy by 2033(フィリピンは2033年までに1兆ドルの経済成長を目指す)』によると、

フィリピンの名目GDP は2033年までに1兆米ドルに達しアジア太平洋地域で最大の新興市場の一つとなり、

中国本土、日本、インド、韓国、オーストラリア、台湾、インドネシアに加わり、アジア太平洋地域の経済大国の一つになると付け加えられると予想されています。


以下、S&Pグローバル社のマーケットインテリジェンスのレポートを引用しますと、

フィリピン経済は 2022 年に 7.6% のペースで成長した。これは、1976 年以来フィリピンが記録した最速の経済成長率である。

中期的な見通しにわたって力強い成長が予測されるため、名目米ドル換算で測定されるフィリピンの GDP の規模は 2033 年までに 1 兆米ドルに達する予定だ。

これにより、フィリピンはアジア太平洋地域で最大の新興市場の一つとなるだろう。



ここで驚くべきことは、

2024現在のフィリピンのGDPは406107ドルで世界ランク39位となっていますが、2033年までに現在19位のサウジアラビア1.1兆ドルに匹敵すると同社は予想していることです。

2022年にフィリピンの出稼ぎ労働者(OFW)がもっとも多い国のトップがサウジアラビアとなっていて、43万人のフィリピン人労働者が働いていると推定されてします。

なお、この国は原油の埋蔵量が世界で2番の原油産出国であり、世界有数の裕福な国として知られていますが、10年後にフィリピンが同国と同等の経済力を持つ国に成長するというのは信じられません。

フィリピンの経済成長の要因


S&Pグローバル社によると、下記が今後のフィリピンの経済発展の原動力になるとレポートで述べています。


OFWの送金


Overseas FilipinoWorker(OFW)による海外労働者送金は、新型コロナウイルス感染症のパンデミックにもかかわらず、2020年でGDPの約10%に相当し、2021年に前年比5.1%増加し、前年比5.1%増加し349億ドル、 2022年には前年比3.6%増の361億ドルとなりました。

フィリピンでは労働者による本国への送金が国内消費支出を支える重要な要素となっている。

急成長するIT/BPOセクター


2022年にはフィリピンの IT/BPO 従業員総数は 157 万人に達し、この部門の収益は 325 億米ドルに増加した。

フィリピンの IT/BPO セクターの長期的な見通しは、高学歴の労働力と英語力による重要な競争上の優位性によって、引き続き高成長が続くと見込まれている。

観光業の回復


パンデミック前の2019年、GDPに占める直接観光付加価値の割合はGDPの12.7%と推定され、観光業の GDP への全体的な貢献における国内観光業の重要性により、国内観光業の回復は今後フィリピン経済の大きな成長原動力となるだろう。

製造業


フィリピンはRCEP貿易協定により非常に有利な原産地規則の扱いを加盟国から恩恵を受け、製造サプライチェーンの構築に役立つ累積的な利益がもたらし、低コスト製造拠点としてRCEP加盟国を呼び込むのに役立つだろう。


個人消費支出


堅調な個人消費支出の持続、政府のインフラ支出の増加、送金流入の改善により、2023年には前年比約5.8%の急速なGDP成長が続くと予想されている。

フィリピン経済は今後も急速な成長を続けると予測されており、主要な成長原動力は、都市部の家計収入の力強い伸びに支えられた個人消費支出の急速な伸びでしょう。

今後フィリピン国民の生活はどう変わるのか?


S&P グローバル マーケット インテリジェンスのレポートによると、フィリピン経済は今後10年で大きく成長し、

2033年までにASEANで最大の経済大国になる可能性があると予想しているが、そうなることでフィリピンの国民の生活はどうなるのでしょうか?

S&Pグローバル社やその他のデータを踏まて、2023年頃のフィリピン国民の生活についての予想です。

フィリピン国民の生活水準が上がる


2033年、今から10年後のフィリピンは国民の所得が現在の約2倍に増え、より安定して豊かな生活を送っているだろうと思われます。

S&P Global のレポートによると、2022年のフィリピンの一人当たりGDPは3,500 米ドルだが、今後2030 年までに 6,200 米ドルへと急速に上昇すると予想しています。



またワシントンに本拠を置く多国間金融機関である世界銀行(WB)は、フィリピンの2021年の一人当たり国民総所得(GNI)が3,640ドルの中所得国であることに対して、

今後数年で一人当たり所得4,256ドルから13,205ドルの上位中所得国になると予想しています。

これらのレポートから、今後フィリピンが安定した経済成長をし続けることで国民の所得が増え、生活が豊かになると考えられます。



フィリピンの貧困率が下がる


2021年のフィリピン政府の家計調査では、総人口の約18.1%にあたる2000万人が依然として貧困基準以下で暮らしていることが示されているが、 

一人当たりのGDPと生活水準の急速な上昇により、極度の貧困の中で暮らす人口の割合は今後10年間で大幅に減少すると予想しています。

フィリピン企業の収益増加と株価上昇


GDPと株価は相関関係が強いと考えられています。

その理由はGDPの多くを占める個⼈消費が活発化することで、企業の業績向上が⾒込めることで株式が上昇すると考えられます。

株式の歴史を見ても、GDP成長率が高い国ほど株価上昇が大きい傾向が見られ、株価指数は短期的には金融市場や需給の変化など様々な要因により変動を繰り返すが、長期的にみるとGDPの拡大と共に上昇しているからです。

2021年12月時点でのフィリピンの株式市場の時価総額は3,202億USドルで世界ランキング23位だ。

世界の株式市場ランキング1位の米国、3位の日本と比較してフィリピンの株式市場の規模は決して大きくはないが、GDPの20%を占めています。

一般的に経済や資本市場が発展している国ほどGDP総額に占める株式時価総額の割合が高くなる傾向にあり、今後経済成長と共にフィリピンの資本市場の発展が見込まれます。

PSE INDEXに投資をしてお金を増やす


では、今後8年で大きく経済が成長する可能性を秘めているフィリピンだが、私たちはどのようにフィリピン経済の恩恵を受けてお金を増やすことができるのでしょうか?

その答えがPSE Composite Index(PSEi)への長期投資です。

フィリピン株価指数(PSE Index)とは?


PSE Indexは経済を表す指標の一つで、フィリピン証券取引所に上場されている時価総額上位30位の企業により構成されているインデックスファンドで年2回構成銘柄の入れ替えを行うため常に時価総額、取引高が大きい企業で構成される仕組みになっています。

PSEiを構成している企業には、SM、Ayala Corporation 、JG Summit Holdings、GT Capital Holdings 、Jollibee Food Corporation 、San Miguel Corporation などフィリピンを代表する大企業が含まれており、経済をけん引している国内のトップ企業であり、国内外の投資家の間で人気があり、取引量も多く安定しています。

フィリピン経済が発展していくためにこういったSMや Ayalaなどの大企業の利益成長は必要不可欠だが、それらすべての企業の株を買うと大きな資産か必要になる。

しかしPSEiに投資することでフィリピンのトップ30位の企業全てへ投資していることと同じことになります。

PSE Indexのリターン率


過去20年間のPSE Indexのパフォーマンスを見てみると、 2002年1168.08ポイントから2021年の7334.56まで株価が約5倍(528%)になっています。

一番良かった年は2009年の63%で、一番悪かった年はリーマンショックがあった2008年の-48.29%の損失でした。

なお、過去20年間の年間平均リターンは12.65%で同年同期で日経平均は4.7%、ダウ平均は5.9%となっており、他国のマーケットと比べて高いリターンが期待できるということがわかります。


まとめ


S&Pグローバル社のマーケットインテリジェンスのレポートによると、フィリピン経済は2033年までに1兆米ドルに達し、ASEAN地域で最大の新興市場の一つとなると予想しています。

フィリピンの経済成長の要因として、OFWの送金、急成長するIT/BPOセクター、観光業の回復、製造業、そして継続的な個人消費支出が上げられます。

フィリピンの経済発展により、フィリピン国民の生活水準が上がり、貧困が減り、株価上昇が期待できます。

今後の経済成長を見据えてフィリピン株式へ投資する場合、SMやAyalaなど国内の時価総額30位の企業で構成されているPSE Composite Index(PSEi)への長期投資がおすすめです。





引用記事:
Philippines on Track to Become One Trillion Dollar
PH.navi

フィリピン生活を送っているサラリーマン兼ブロガー@shoheybeatzです。大学をアメリカで過ごし、卒業後日本で働いたあとタイへ移住し、東南アジアを陸路で横断後フィリピンに移住。現在、現地の日系企業で働きながら2児のパパとして子育てに奮闘中。

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